「地域猫活動はハードル高すぎ」という声をよく聞きます。
なぜそのような声が出るかというと、地域猫活動は、地域の人達とコミュニケーションを取らねばならないからです。
特に「猫被害で怒っている人と話すなんて無理です」というご意見が多いようです。
そりゃそうですよね~。誰だって、怒っている人と話すのは嫌です。
このような声に対し、私の心の中には、まるで矛盾するふたつの答えがあります。
答えその1
誰しも、得意、不得意があります。自分には難しいと思うことを、無理してやる必要はありません。地域猫活動にこだわらなくても、TNRのみの活動や、エサの放置を止めるなど、猫が嫌われ者にならないように、それぞれが、できる範囲のことをやればいいのです。
地域猫活動はもちろん理想ですが、誰でもすぐにできるとは限りません。いつか地域猫活動になるように、できることから少しずつ前に進んでいきましょう。
答えその2
地域猫活動は、誰にでもできます。
大それた「活動」ではなく、自宅周りだけでいいのです。自宅近隣にお話ししながら進めていく、地元住民による地味な地域活動が、本来の地域猫活動です。
高度なコミュニケーション能力も不要です。
話が上手な人が成功するのではありません。誠実な人が成功します。
近隣の人に、不器用でも誠実に、一所懸命お話しして、コツコツと対策を進めます。活動経過も近隣に報告し、「あの人は有言実行の人だ。本当に助かる。」と思ってもらい、人柄を信用してもらいます。
地域猫活動では、情報収集のために近隣の戸別訪問をしなければなりませんが、「最初の1軒目の呼び鈴を押す」勇気さえあれば、あとは先に進みます。
「最初の1軒目の呼び鈴を押す」壁を乗り越えるために、私は、二人組での活動を強く推奨しています。
一人では無理でも、二人ならば知らないお宅に「ピンポン」できますよね。
戸別訪問時にどんなことを話すのかは、「具体的には」のページを御覧ください。
「簡単に、よく言うよ。」と思われるかもしれませんが、実際、私も自宅周りでやりました。
「最初の1軒目の呼び鈴を押す」ときには、心臓が飛び出るほどバクバクしました。
特に、私は一人でやりましたので(怖かったので当時4歳だった息子を連れていきました。)。
でも、ビックリするほどご近隣の反応が良く、応援していただき、猫さんの情報が寄せられ、様々にご協力いただき、本当にありがたかったです。
それなりに忙しいサラリーマンですので、私が活動できた時間は、帰宅後の深夜と週末だけでしたが、ご近所が協力してくれましたので、十分やれました。
活動範囲は、自宅周辺のグルッと一周して6~7分くらいの小さいエリアだけです。
その後、他の地域では活動していません。自分の地域が平和になったので、私の場合は、それでいいかなと思っています(もちろん、どんどん新しい地域で活動していく能力のある方は、素晴らしいと思いますが、誰もができる訳ではないので。)。
地域猫活動、新しい世界が開けますので、お勧めではあります。
少なくとも、私はとても楽しかったです。
答えその1でいくのか、答えその2でいくのか、それは、それぞれが自分で判断することです。
どちらでもいいと思うのです。
ただ、大切なのは、自分自身で決断することです。
ボランティア(=自主活動)ですから、誰かに強制されることではありません。
「なんにもしない。」という選択肢だってあります。
「さて、自分はどうしようかな。」と考え、判断していただければと思います。
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